この身が焼き尽くされようとも 私の愛するこの国は穢させない 守り抜くわ
そしてもう一度、二人で...

瑠璃色の瞳を持ち、可憐な容姿に恵まれた、第一皇女リュシーヌ。
白銀の髪は宵闇に靡き、人形のようなその唇は、薔薇のような赤さを湛えている。
そんな皇女に人々は目を奪われ、他国からの求婚も絶えなかった。
双子の妹であるジュリーヌも、眉目麗しく、リュシーヌと瓜二つの容姿に美しい歌声を持ち、国民から愛されている。
二人がいれば国は華やぎ、大きく発展するとまで言われ、ルーフェンブルクを音楽の都と呼ぶ者も多かったという。
これは、そんな二人とルーフェンブルクの、哀しいお話…。